JAPHICマーク取得企業は、個人情報保護に関する意識が高いことが認められています。
しかし悪質な詐欺行為は日々行われているため、必ずしもこれらの被害に遭わないとは限りません。
またJAPHICマーク取得企業を脅かす代表的な詐欺行為の一つに、ワンクリック詐欺があります。
今回は、ワンクリック詐欺の概要や対策などを解説します。
ワンクリック詐欺の概要
ワンクリック詐欺は、利用サービスの契約が成立していないにもかかわらず、一方的に料金の支払いを求められる詐欺の手法です。
Webサイトやメール、SNSなどのURLをクリックすることで発生するため、こう呼ばれています。
またURL以外でいうと、動画ダウンロードや再生ボタンによる料金請求、アプリ経由の登録や料金請求を行うワンクリック詐欺もあります。
こちらは個人だけでなく、パソコンなどのデバイスを使用する企業でも十分被害に遭う可能性があるものです。
ワンクリック詐欺での契約は成立する?
JAPHICマーク取得企業の従業員等がワンクリック詐欺の被害になっても、契約は成立しないため、心配する必要はありません。
こちらは電子消費者契約法、特定商取引法によって契約が無効化されるからです。
電子消費者契約法では消費者に申込の意思がなかった場合、ミスなどで契約内容を間違えた場合には、契約は成立しないというルールが定められています。
また特定商取引法では、クリックが有料の申込になることを表示していない場合、申込内容の確認と訂正ができる措置がない場合、契約を成立させてはいけないとしています。
JAPHICマーク取得企業におけるワンクリック詐欺への対策3選
ワンクリック詐欺の被害に遭ったとしても、実際契約が成立することはありませんが、JAPHICマークは少しでもリスクを軽減するため以下の対策を取りましょう。
・フィルタリングソフトの導入
・従業員の情報セキュリティ意識を高める
・従業員に対処法を周知する
各項目について詳しく説明します。
フィルタリングソフトの導入
フィルタリングソフトは、特定のWebサイトに対するアクセスを自動的にブロックしてくれるソフトウェアです。
本来は未成年者が有害なサイトにアクセスするのを防ぐためのものですが、現在はワンクリック詐欺への対策としても多く利用されています。
JAPHICマーク取得企業は、まず自社のデバイスすべてにフィルタリングソフトを導入しましょう。
従業員の情報セキュリティ意識を高める
ワンクリック詐欺の被害を防ぐためには、従業員の情報セキュリティ意識を高めることも重要です。
ワンクリック詐欺は、ユーザーの心理的な弱みをうまく突き、巧みに金銭をだまし取ります。
そのため従業員一人ひとりが正しい知識を身につけ、情報セキュリティ意識を高められるよう、適宜研修などを行いましょう。
従業員に対処法を周知する
JAPHICマーク取得企業の従業員に対しては、実際ワンクリック詐欺の被害に遭ったときの対処法も周知しておくべきです。
具体的な対処法としては、まず無視することです。
その後は画面を閉じ、二度とアクセスしないようにすればOKです。
また請求画面が消えない場合は、Webブラウザの設定画面で履歴やキャッシュを削除します。
それでも表示される場合は、セキュリティ対策ソフトでスキャンを行います。
従業員がこれらの対処法を知っておけば、ワンクリック詐欺があっても焦ることなく、冷静に対処できます。
まとめ
JAPHICマーク取得企業は、すでにさまざまな脅威への対策を徹底しているかと思います。
それでも、一つ一つの脅威に対し、適切な対策を取れているか再確認することは大切です。
企業を取り巻く脅威の状況は、日々目まぐるしく変わっていくものです。
もしこれらの変化に対応できなくなったら、JAPHICマーク取得企業はマークの更新ができず、顧客や取引先からの信頼を失ってしまう可能性があります。