JAPHICマーク取得企業において、個人情報が漏えいするという事案は決してあってはならないことです。
しかし、新たな脅威などの被害に遭った場合、漏えいしてしまう可能性はあります。
このようなケースでは、被害に遭った方に向けて謝罪文を公開しなければいけません。
今回は、こちらの謝罪文のポイントについて解説します。
個人情報漏えい時の謝罪文におけるポイント4選

形はどうであれ、JAPHICマーク取得企業が個人情報を漏えいしてしまった場合は、以下のポイントを押さえた謝罪文を自社ページなどで公開すべきです。
・事故の概要を簡潔に説明する
・迅速に謝罪の気持ちを伝える
・対象となる顧客などへの対応を記載する
・再発防止の取り組みについて記載する
各項目について詳しく説明します。
事故の概要を簡潔に説明する
個人情報漏えい時の謝罪文では、まず事故の概要を簡潔に説明する必要があります。
具体的にはいつ、どこで、誰が、何を、どうしたのかという内容です。
例文としては以下のようになります。
「令和7年〇月〇日、弊社社員が、お客様情報を記録したノートパソコンを帰宅途中の電車内において紛失する事故が発生いたしました」
ちなみに事故の概要について説明する際は、言い訳や責任転嫁と捉えられるような表現を排除するのが望ましいです。
例えば「何度も確認したものの」「〇〇(取引先)の指示があったため」などと記載すると、被害に遭った方に不快感を与えてしまいます。
迅速に謝罪の気持ちを伝える

事故の概要を簡潔に説明した後は、個人情報漏えいの被害に遭った方に対し、謝罪の気持ちを伝えなければいけません。
例文は以下の通りです。
「お客様に多大なるご迷惑とご心配をおかけする事態となりましたこと、深くお詫び申し上げます」
また謝罪の気持ちを伝える文章については、正式な謝罪文に先立って発表するのもおすすめです。
問題が発覚してから対応を怠ってしまうと、顧客などの信用を失う結果になりかねません。
同じ謝罪文であっても、発覚直後に公開するのと、数日後に公開するのとでは相手が受ける印象も変わります。
対象となる顧客などへの対応を記載する
JAPHICマーク取得企業は、謝罪文において対象となる顧客などへの対応も忘れずに記載します。
例えば、個別に事実内容の説明と謝罪の連絡をする場合には、その旨を忘れずに記載しましょう。
また顧客などの意見を受け付ける窓口についても、必ず設けなければいけません。
具体的には、謝罪文の末尾に専用窓口の電話番号と受付時間をわかりやすく記載します。
もちろん、被害に遭った顧客などから問い合わせがあった場合は、まず謝罪した後、顧客の意見や要望を真摯に傾聴しなければいけません。
再発防止の取り組みについて記載する

JAPHICマーク取得企業の個人情報漏えい時には、謝罪文において再発防止の取り組みについて記載することも重要です。
例えば、メールの送信ミスによって発生した個人情報漏えいなのであれば、メール送信前の複数人での確認を行うことなどが再発防止の取り組みとして挙げられます。
また定期的な情報セキュリティ研修会の実施などについても、謝罪文には記載すべきです。
JAPHICマーク取得企業は、個人情報の保護体制が著しく強化された企業です。
そのため、イージーミスによる個人情報漏えいが起こることは稀ですが、実際発生した場合は包み隠さず原因について説明しなければいけません。
まとめ
JAPHICマーク取得企業にとってもっとも理想的なのは、やはり個人情報漏えい事故を起こさないことです。
しかしその後の対応を間違えなければ、著しく信用を損なわずに済む可能性があります。
もちろん、個人情報漏えいが漏えいしている時点で由々しき事態ではありますが、謝罪文の書き方についてはあらかじめ形にしておくべきだと言えます。