企業が個人情報を取得・利用する際に、その情報をどのように利用するのかを示すのが個人情報の利用目的です。
JAPHICマーク取得企業では、当然日々の業務において個人情報が利用されるため、こちらの内容を明確にしなければいけません。
今回は、個人情報の利用目的の書き方に関するポイントを解説します。
JAPHCマーク取得企業における個人情報の利用目的のポイント4選

JAPHICマーク取得企業が個人情報の利用目的をプライバシーポリシーに記載する際、以下のポイントを押さえておかなければいけません。
・具体的に記載する
・第三者への提供がある場合は明記する
・わかりやすい言葉で記載する
・顧客の選択肢を記載する
各項目について詳しく説明します。
具体的に記載する
JAPHICマーク取得企業における個人情報の利用目的は、できるだけ具体的に記載しなければいけません。
例えば、“事業活動に用いるため”といった抽象的な表現はNGです。
記載するのであれば、ケースに合わせた以下のような内容にしましょう。
利用目的 記載例
アンケート利用 顧客満足度調査、新商品の開発、キャンペーン案内など
Webサイト利用 閲覧履歴の分析、会員登録、お問い合わせなど
契約利用 契約締結、契約内容の管理、料金請求など
商品発送利用 商品の発送、配送状況の確認など
第三者への提供がある場合は明記する

JAPHICマーク取得企業が利用する個人情報は、第三者に提供する場合、その旨を明記する必要があります。
具体的には、第三者に提供する情報の範囲を具体的に記載します。
また第三者への提供については、どういった状況で行われるのかについても記載しなければいけません。
例えば事前に同意を得てから提供するときと、法律で認められた場合に提供するときがあることについては、必ず明記しましょう。
わかりやすい言葉で記載する
JAPHICマーク取得企業が個人情報の利用目的を書く際は、なるべく対象となる顧客などにわかりやすい言葉で伝えるようにしましょう。
専門用語などで記載されている場合、個人情報を提供する本人が内容を理解できず、十分に利用目的が伝わらない可能性があります。
例えば、利用目的を“アンケート調査でフィードバックを得るため”と記載するのではなく、“アンケート調査で意見・感想を頂くため”などと書き換えることをおすすめします。
企業にとっては普段使いされるようなビジネス用語であっても、すべての方が理解できるとは限りません。
特に顧客に高齢の方が多い場合などは、言葉の使い方に注意しましょう。
顧客の選択肢を記載する

JAPHICマーク取得企業における個人情報の利用目的では、本文の下部に顧客の選択肢を記載することが望ましいです。
例えば、第三者提供を行う場合、以下のような文を最後に記載しておくようなケースです。
「上記のうち、他の企業等への情報提供について同意しがたいものがある場合には、その旨をお申し出ください」
このように選択肢を記載することで、顧客等には個人情報の利用目的について、より納得してもらえる可能性があります。
またその分の下には「お申し出がないものについては、同意していただけたものとして取り扱わせて頂きます」と追記します。
ちなみに、個人情報を提供する顧客等が申出をしやすいように、以下の文章も付け足しておくことをおすすめします。
「これらのお申し出はいつでも撤回、変更等をすることが可能です」
まとめ
JAPHICマーク取得企業が個人情報の利用目的を明確にするのは、顧客に安心感を与えるためです。
企業側が個人情報保護法における義務を果たすことが目的ではありません。
つまり個人情報を提供する顧客にとってわかりやすく、なおかつ納得できる内容でなければ、プライバシーポリシーに記載しても意味がないということです。
個人情報保護のプロフェッショナルとして、こちらの意識は高めておきましょう。