JAPHICマーク取得企業が注意したい危険因子に内部不正があります。
社内の従業員による悪意ある行動が、個人データ等を危険にさらします。
また従業員の内部不正の一つに、スキャベンジングというものがあります。
JAPHICマーク取得企業はスキャベンジングの概要と対策を把握しておきましょう。
スキャベンジングの概要
![](https://japhic-gv.com/column/wp-content/uploads/2024/04/0098c8a93672deb31c9f52838984cf40-1024x358.jpg)
スキャベンジングは、不正の情報を入手する方法の一つです。
ゴミ箱あさりを意味するScavengeが名前の由来です。
言葉通りゴミ箱をあさり、捨てられた紙媒体などから情報を集める行為を指します。
その他デバイスの内部メモリに残る情報を探し、不正に入手することも含まれます。
これらの行為はもちろん、個人データ等の漏えいにつながるおそれがあります。
またJAPHICマーク取得企業で発生すると、著しく信頼性を低下させかねません。
スキャベンジングへの対策3選
![](https://japhic-gv.com/column/wp-content/uploads/2024/04/65411f3fe4e349368079613c7b26d809-1024x358.jpg)
社内におけるスキャベンジングを防止するには、以下のような対策が必要です。
・紙媒体をシュレッダーにかける
・記憶媒体は内部データを削除して破棄する
・ゴミの破棄や管理のルールを設ける
紙媒体をシュレッダーにかける
社内の紙媒体に関しては、必ずシュレッダーにかけてから破棄します。
情報が確認できないほどバラバラであれば、スキャベンジングのリスクは軽減されます。
また紙媒体には、社内で使用した書類だけでなく不要な名刺なども含まれます。
ちなみに情報を確認できなくするという意味では、焼却も効果的です。
記憶媒体は内部データを削除して破棄する
USBメモリやパソコンといった記憶媒体は内部データを削除してから破棄します。
さらに機器自体を破壊し、使用不可能な状態にするのが望ましいです。
消し忘れたデータがあっても、破損していればスキャベンジングのリスクは下がります。
また機器の破壊は自社で行うのも良いですが、専門業者に依頼する方が確実です。
ゴミの破棄や管理のルールを設ける
JAPHICマーク取得企業は、ゴミの破棄や管理のルールを作成しましょう。
こうすることでスキャベンジングは発生しにくくなります。
例えば不要な紙への印刷を制限すれば、必然的に個人データ等は守られやすくなります。
また破棄するために集めた媒体は、許可した人員のみ入室できる部屋に保管しましょう。
こういったシステムがあれば、スキャベンジングが発生しても犯人を特定しやすいです。
特に業者を通じて紙媒体を破棄している企業は、許可制の導入が必須です。
業者に破棄してもらう場合、ある程度書類が溜まったところでまとめて引き渡します。
紙媒体処理の意外な盲点とは?
![](https://japhic-gv.com/column/wp-content/uploads/2024/04/9dbcee23c801ab38b1cbf2cf0b5a5293-1024x358.jpg)
先ほど、紙媒体をシュレッダーにかけるという対策を解説しました。
こちらの対策を行う際、以下は意外な盲点となるので注意が必要です。
・簡単なメモや付箋
・裏紙
簡単なメモや付箋についても、個人データ等が記載されている可能性はあります。
例えば取引先の連絡先などが書かれていれば、それは立派な個人データです。
よって、書類などの紙媒体と同じように破棄しなければいけません。
パソコンの画面などに貼りっぱなしにしておくのもNGです。
また不要な書類を裏紙として利用する企業もあります。
通常重要な情報が乗っている書類は裏紙として利用しません。
しかし、実際は管理が難しいです。
裏紙を用意する際、一枚ずつ個人データ等が記載されているか確認するのは困難です。
そのためコストはかかりますが、メモなどに使用する紙は新しいものを用意すべきです。
まとめ
ここまで、JAPHICマーク取得企業のスキャベンジング対策について解説しました。
スキャベンジングによる損失は、JAPHICマーク取得企業にとって大きな痛手です。
通常の企業であれば、まだ信頼性が下がるだけで済むかもしれません。
一方JAPHICマーク取得企業の場合、マークの更新が認められない可能性もあります。
よって、紙媒体から記憶媒体までぬかりなく対策を取らなければいけません。